スコッチウイスキー、アイリッシュウイスキー、アメリカンウイスキー、カナディアンウイスキー、ジャパニーズウイスキー、これら5つの生産地はウイスキー造りの歴史が深く「5大ウイスキー」として知られています。
しかし近年では世界的なウイスキーブーム、また製造技術向上によりそれら以外の産地や国においてもウイスキーが生産されるようになりました。
今回は「ニューワールド」なウイスキーをご紹介していきます。
目次
ペンダーリン
PENDARYN
まずはイギリスから!
スコットランド(スコッチ)でもなく、アイルランド(アイリッシュ)でもなく、イングランドのウェールズのシングルモルト、ウェルシュウイスキーです。
ウェールズでは100年以上ウイスキーが生産されていませんでしたが、21世紀に入り2004年にペンダーリン蒸留所が設立されました。
ペンダーリンの特徴の一つはオリジナルの「ファラデースチル」です。
単式蒸留器と連続式蒸留器が合わさったような特殊な構造になっています。
連続式蒸留器の部分ではクリーンなニューメイクが、伝統的な単式ポットスティルの部分においては豊かなボディをもつニューメイクスピリッツが得られます。
この2種をそれぞれ熟成させブレンドすることによりバランスの取れた仕上がりになっています。
これにより独自の芳香が生まれ、また一般的な蒸留器よりもエネルギー消費が抑えられています。
・ペンダーリン ドラゴンレンジ レジェンド
バーボン樽で熟成後、マデイラカスクで追熟。フルーティーなアロマとフレッシュでクリーンな口当たりが楽しめます。
・ペンダーリン ゴールドレンジ マデイラ
ペンダーリンのハウススタイルである軽快な味わいに、マデイラカスクフィニッシュによって奥行きをもたらしたフラッグシップアイテム。
爽やかで透明感がありながら、レーズンやトフィークリームのような上品な甘さを兼ね備えています。
・ペンダーリン ゴールドレンジ ピーテッド
ピーテッド麦芽を使用するのではなく、アイラモルトの空樽で追熟。
口当たりは軽やかでライト、くすぶるピート香が鼻孔から心地よく抜けていきます。
スターワード
STARWARD
こちらはオーストラリラから。
2007年メルボルンにて創業が始まりました。
創設者のディヴィッド・ヴィターレ氏が世界中の人に誇りをもって提供できるオーストラリアならではのウイスキーをつくることを目的とし、オーストラリアウイスキーに挑戦しました。
オーストラリア産の赤ワイン樽での熟成をしていることが一つの特徴です。
スターワード ノヴァ
スターワードのフラッグシップモデル。オーストラリア産のモルトを100%使用しオーストラリア産赤ワイン樽で熟成しています。
香りはレッドベリー、リンゴ、ブドウ、シナモン。ミディアムボディで、味わいはバニラ、ミックスベリー、キャラメルにフィニッシュにかけてスパイス、タンニンが広がります。
スターワード ソレラ
こちらも同様にオーストラリア産のモルトを使用。
そしてオーストラリアの酒精強化ワイン「アぺラ」の樽によって熟成しています。
またシェリーの熟成方法である「ソレラシステム」を採用しています。
香りはアプリコット、トロピカルフルーツ、キャラメル、バニラ。フルボディで、味わいは焦がしキャラメル、クレームブリュレ、バナナに樽由来のドライフルーツ、クローブのフレーバー。
スターワード タウニーカスク#2
こちらはオーストラリアでつくられるポートワインタイプの酒精強化ワインである「タウニー」の樽によって熟成されています。ファーストフィルとリチャーした樽の2種類を使用する工夫がなされています。
香りはドライフルーツ、レーズン、トーストしたオーク、イチジクやドライオレンジのアロマが広がります。味わいはドライフルーツ、ブラウンシュガーの甘味のある味わいの後に、ナツメグがアクセント
プーニ
PUNI
イタリア初のウイスキー専門蒸溜所「プーニ」
2015年にイタリア産モルトウイスキーをリリースしました。
プーニ蒸溜所はオーストラリアとスイスの故郷近く、ヴィンシュガウ渓谷のグロレンツァの小さな町の郊外に位置しており、高山の良質な水を仕込み水としています。
そこにながれるプーニ川が名前の由来です。
このエリアは穀物栽培において長い歴史があり、重要なライ麦産地として知られています。
プーニのウイスキーは大麦、小麦、ライ麦を原材料としており、これがプーニのユニークな一面でもあります。
プーニ ゴールド
古典的なスタイルのモルトウイスキー
ファーストフィルのバーボン樽だけで熟成されており、穏やかなでありながらフルーツとバニラの調和のとれた香りを有しています。
プーニ ヴィーナ
イタリアの白ブドウ品種から作られる酒精強化ワインであるマルサーラ ヴェルジネの樽で5年熟成されています。
ヴィーナはラテン語でワインを意味しています。
マルサラワインによるフルーツケーキのようなアロマが美しいモルトです。
プーニ ソーレ
こちらはファーストフィルのバーボン樽で2年感熟成の後、ペドロセメネスの樽で2年熟成させています。
ソーレは太陽を意味しており、スペインの熱い太陽の下で乾燥、そしてソレラシステムを表現しています。
まとめ
5大ウイスキー以外の国や地域においても次々に蒸留所が建設されています。
今回は3つの蒸留所をご紹介いたしましたが、引き続きニューワールドウイスキーをご紹介していきます!