スコッチウイスキーの聖地キャンベルタウンと「スプリングバンク蒸留所」の歴史

スコッチウイスキーには、スペイサイド、ハイランド、ローランド、アイラ、そしてキャンベルタウンという、5つの主要な生産地があります。

その中でも、キャンベルタウンはかつて「世界のウイスキーの首都」と呼ばれ、30以上の蒸留所がひしめき合っていました。しかし、禁酒法や世界恐慌などの影響により、多くの蒸留所が閉鎖に追い込まれてしまいます。

そんな激動の時代を乗り越え、現在も操業を続けているわずか3つの蒸留所のうちの1つが、今回ご紹介する「スプリングバンク蒸留所」です。

1828年創業の老舗、そのこだわりの製法

スプリングバンク蒸留所は1828年に創業し、現在も創業家であるミッチェル家がオーナーを務める、数少ない家族経営の蒸留所です。

この蒸留所の最大の特徴は、「大麦麦芽づくりから瓶詰めまですべての工程を蒸留所内で行う」という、昔ながらの伝統的な製法を守り続けていることです。

多くの蒸留所が外部から麦芽を仕入れている中で、スプリングバンクでは自前のフロアモルティング（大麦を床に広げて発芽させる伝統的な製法）を今も続けています。さらに、麦芽を乾燥させる際にピート（泥炭）と自家製燃料を使い分けることで、独特のスモーキーな香りを生み出しています。

そのこだわりは蒸留にも表れており、使用する蒸留器は2.5基というユニークな数。1基は3回蒸留、もう1基は2回蒸留という、銘柄によって蒸留回数を変えるという手間暇をかけた製法によって、スプリングバンクならではの複雑で奥行きのある味わいが生まれています。

日本ウイスキーの父「竹鶴政孝」とスプリングバンクの深い関係

日本のウイスキーの歴史を語る上で欠かせない人物、それが竹鶴政孝です。

「ニッカウヰスキー」の創業者であり、日本のウイスキー産業の礎を築いた人物として知られています。

その竹鶴政孝が、本場のウイスキーづくりを学ぶためにスコットランドに留学したのは1918年のこと。

彼は、当時のウイスキーづくりを学ぶため、スコットランド各地の蒸留所を訪ね歩きました。そして、その旅の途中で訪れたのが、ここスプリングバンク蒸留所だったのです。

スプリングバンク蒸留所での実習を通して、竹鶴政孝はウイスキーづくりの奥深さを肌で感じ、その知識と技術を貪欲に吸収しました。この経験は、後にニッカウヰスキーを創業する際の貴重な財産となり、スプリングバンク蒸留所の製法が、日本のウイスキーづくりに大きな影響を与えたと言われています。

まさに、スプリングバンクは日本ウイスキーの「原点」の一つと言っても過言ではないでしょう。

幻のシングルモルト「スプリングバンク ローカルバーレイ」の魅力に迫る

さて、いよいよ本題の「スプリングバンク ローカルバーレイ」について深く掘り下げていきましょう。

「ローカルバーレイ」とは、その名の通り「地元の（ローカル）大麦（バーレイ）」を100%使用してつくられたスプリングバンクの限定シリーズです。

このシリーズは、ウイスキーづくりの原点に立ち返り、「大麦の品種」と「テロワール（土地の個性）」を追求するというコンセプトのもと、2012年からリリースが開始されました。

ローカルバーレイの特別な製法と味わい

ローカルバーレイに使われる大麦は、キャンベルタウン近郊の農家が栽培した大麦のみ。

通常、ウイスキーづくりでは、安定供給や効率化のために世界各地から大麦を仕入れることが一般的です。しかし、ローカルバーレイでは、収穫量が限られる地元の貴重な大麦を使い、さらにスプリングバンク伝統のフロアモルティングで手作業で麦芽にしています。

この徹底したこだわりによって、ローカルバーレイは通常の製品とは一線を画す、独特な味わいと個性を持ちます。

これまでに様々なヴィンテージ（年）や熟成年数のものがリリースされており、それぞれのボトリングで異なる大麦の品種や個性、そして熟成に使用された樽のキャラクターが色濃く反映されています。

一般的に、ローカルバーレイは、スプリングバンクらしいオイリーで塩味を感じさせる潮風のような風味に加えて、使用された大麦由来のフルーティーさや麦芽の香ばしさがより豊かに感じられるのが特徴です。

そして、その希少性から、市場に出回る本数が非常に少なく、リリースされるたびに瞬く間に完売してしまうため「幻のウイスキー」と呼ばれることもあります。

スプリングバンクの定番銘柄と有名どころを一挙紹介

スプリングバンクには、ローカルバーレイ以外にも多くの魅力的な銘柄があります。ここでは、その中でも特に人気が高い定番銘柄や、押さえておきたい有名銘柄をご紹介します。

スプリングバンク 10年

スプリングバンクの顔とも言える、最もポピュラーな銘柄です。シェリー樽とバーボン樽で熟成された原酒がバランス良くブレンドされており、スプリングバンク特有のオイリーさや潮風のような風味、そしてフルーティーな甘さが絶妙に調和しています。スプリングバンクの個性を知るには、まずこの1本から始めるのがおすすめです。

スプリングバンク 15年

10年よりもシェリー樽の比率が高く、より複雑で奥深い味わいが特徴です。ドライフルーツやナッツ、チョコレートのような濃厚な香りに、スモーキーさとスパイシーさが加わり、長い余韻が楽しめます。じっくりと時間をかけて味わいたい、特別な1本です。

スプリングバンク 18年

熟成年数がさらに伸び、より洗練された味わいを持つ銘柄です。熟した果実やハチミツの甘さに、程よいスモーキーさとオーク樽由来のウッディな香りが加わり、非常にバランスの良い仕上がりになっています。希少価値も高く、ウイスキー愛好家からの評価も非常に高いです。

銘柄名違いの兄弟「ロングロウ」と「ヘーゼルバーン」

スプリングバンク蒸留所では、製法を変えることで全く異なるタイプのウイスキーをつくっています。それが「ロングロウ」と「ヘーゼルバーン」です。

• ロングロウ: ピートを強く焚いた麦芽を使い、2回蒸留でつくられるヘビーなウイスキーです。スプリングバンクよりもはるかに強いスモーキーな香りが特徴で、アイラウイスキーにも通じる骨太な味わいが楽しめます。
  
• ヘーゼルバーン: 麦芽を乾燥させる際にピートを一切使わず、3回蒸留でつくられる銘柄です。ピート由来のスモーキーさがないため、フルーティーで穏やかな口当たりが特徴です。スプリングバンク蒸留所の持つ、もう一つの顔とも言えるでしょう。
  

スプリングバンクを高く売るには？買取相場や注意点を解説

自宅にスプリングバンクが眠っている、特にローカルバーレイや古いヴィンテージのボトルをお持ちの方は、その価値が気になるところでしょう。

スプリングバンクは、その希少性と人気の高さから、非常に高い価格で取引されることが多く、特に限定品や古いボトルは高額買取の対象となります。

📊 最新価格表はコチラ

高価買取のポイント

1. 保存状態：ラベルの汚れや剥がれ、液面の低下（目減り）がないか確認しましょう。液面が著しく低い場合、買取価格が下がることがあります。

2. 付属品の有無：元箱や冊子など、購入時に付属していたものが揃っていると査定額がアップすることが多いです。特に限定品の場合は、箱の有無が大きく影響します。

3. 銘柄とヴィンテージ：ローカルバーレイや古いヴィンテージ、終売品など、希少性の高い銘柄は特に高価買取が期待できます。

スプリングバンクの買取をご検討中の方は、ぜひお酒買取専門店DEゴザル 博多駅前店にご相談ください。専門の鑑定士が、お客様の大切なボトルを丁寧に査定させていただきます。

もし、ご自宅に眠っているスプリングバンクのボトルや、その他ウイスキー、ブランデー、ワインなどのお酒がありましたら、ぜひお酒買取専門店DEゴザル 博多駅前店にお気軽にご相談ください。

「これは売れるのかな？」と疑問に思われた場合でも、まずは一度ご相談ください。

専門の鑑定士が、お客様の大切なお酒を1本1本丁寧に査定いたします。

事前におおよその査定額が知りたいという方には、LINE査定が便利です。

スマホで写真を撮って送るだけで、簡単に査定が可能ですので、ぜひお気軽にご利用ください。

 ＼ 簡単・便利！LINE査定はこちらから！ ／

今すぐ無料査定！ 0120-907-486

皆様のご来店、お問合せを心よりお待ちしております！