2000年代のはじめ、一眼レフカメラといえば、キャノンとニコンの2大メーカーがほどんどのシェアを占めていました。そこでソニー(SONY)は考えます。2大メーカーと競うためには、他のメーカーと同じやり方をしていてはだめだと。
その結果、ソニーが出した答えは「CMOSイメージセンサーの開発部隊が自社内にすでにあるという技術的な強みを生かす」ことでした。そして、この開発部隊をカメラに最大限に生かし、2013年、世界初の一眼レフフルサイズミラーレスα7を世に送り出したのです。その後は、キャノンとニコンもフルサイズ市場に参入。競争は激化し、ソニーは追う立場から追われる立場へと変わりました。
一眼レフのαシリーズといえば「ソニーのα」というイメージが強いようですが、実はαシリーズ1号機を製作したのはミノルタ(現在:コニカミノルタ)です。1985年にαシリーズが誕生、その20年後、ソニーとコニカミノルタはデジタル一眼レフを共同開発しました。その翌年、コニカミノルタがソニーへαシステムを譲渡してサポートも引き継いだことから、現在の「αシリーズといえばソニーのα」というイメージが生まれました。